この記事では「量子重ね合わせ」をテーマにgoogleが提供した、興味深いロゴやGIF動画についてご紹介します。「World Quantum Day(世界量子デー)」を記念し、googleの画面に表示されたのは、量子重ね合わせを意味する「ソーマトロープ」という円盤の図でした。ソーマトロープとは何なのか、なぜここまで話題になったのか、初心者にもわかりやすく、面白さとgoogleが見せたかった意図について紐解いていきましょう。
「量子重ね合わせ」をgoogleで知ろう
まず「量子重ね合わせ」という言葉を初めて聞く人も多いのではないでしょうか。実は、World Quantum Day(世界量子デー)である4月14日に「量子重ね合わせ google」と検索すると、興味深いGIF動画が表示されていたんです。世界量子デーを過ぎると、その動画は見られなくなっていましたので、この記事でご紹介していきますね。
google doodleは、その日に合わせてgoogleのロゴを変えることでも知られていますが、世界量子デーに設定されたロゴは面白いGIF動画だったんです。
googleに表示されたロゴとは
では、量子重ね合わせを示すためにgoogleがトップ画面に表示させた、ロゴ(GIF動画)について見てみましょう。
ロゴはこのような感じで、googleらしくおしゃれで洗練されたものですね。このロゴで使われているのは、ソーマトロープです。ソーマトロープとは、円盤の表裏に描かれた2つの絵を1つの絵のように見せるもの。円盤を高速で回転させ、残像現象により2つの絵が重なり合って1つの絵に見えるという仕組みです。
参考:Canon
世界量子デーって何?
量子重ね合わせのロゴをgoogleが表示させたことで話題となった「世界量子デー」。一体何のためにあって、何をする日なのでしょうか?世界量子デーとは毎年4月14日に、量子科学・技術への理解と関心を高める目的で設定されました。量子力学や量子技術が社会にもたらす影響を、より多くの若者に知ってもらうために、セミナーや体験型イベントが開催される日となっています。googleも協力し、ロゴに量子重ね合わせのテーマを絡め、ユーザーの目を引くものにしたのですね。
「量子重ね合わせ」とは?簡単に解説
「量子重ね合わせ」とは、電子や光子などのミクロな量子が、観測されるまで異なる複数の状態を同時に持つといわれるものです。この説明だけ聞くと難しく感じますよね。ミクロの世界で「量子ビット」というコンピューターの最小単位は「0」でも「1」でもない、または「0」と「1」の両方である「中間状態」を同時に持ちます。この状態が、量子重ね合わせです。そして、人の目で重ね合わせ状態の量子を観測することで、その量子が「0」または「1」のどちらか一方に確定するのです。
わかりやすい例え①コインの裏表
ミクロな量子といっても、その分野に長けていないと全てが専門用語のように聞こえて、なかなか説明が入っていかないですよね。そんな人のために、身近な「コイン」に例えてみましょう。コインを投げてキャッチし、表が出るか裏が出るかを賭ける遊びを「コイントス」といいますよね。そのコインが宙を舞っている最中というのは、コインに裏も表もありません。つまり、量子重ね合わせと似た状態が起こっていると言えるのです。
わかりやすい例え②じゃんけんを出す前の手
次に、じゃんけんを出す前の手についてわかりやすく例えてみましょう。じゃんけんでは、グー・チョキ・パーの3種類を出すことができますが、じゃんけんを出す前の手というのは、3種類のうちどれでもありません。このとき、じゃんけんを出す前の手に袋をかぶせて見えなくしてしまうことで、その手は「量子重ね合わせ」の状態になります。そして「じゃんけんぽん!」で袋から手を出すことで、グー・チョキ・パーのどれかに初めて確定します。
参考:量子と量子技術
「シュレディンガーの猫」って何?
「量子重ね合わせ」についてgoogleが提供している映像やロゴについて調べてみると「シュレディンガーの猫」というキーワードに辿り着くのではないでしょうか。しかし「シュレディンガーの猫」といわれても、まったくピンと来ませんよね。シュレディンガーの猫とは、ここまでで解説してきた量子重ね合わせと関連したトピックです。
量子重ね合わせをより明確に理解するために「猫」という身近な生き物を用いて解説しているので、こちらも分かりやすく噛み砕いていきましょう!
まずはシュレディンガーの猫をイメージしてみよう
まずは、シュレディンガーの猫という設定でこのような猫をイメージしてみてください。
- 箱の中に猫が入っている
- その箱には放射性物質と毒ガス装置も入っている
残酷なイメージなので、猫好きさんには辛いかもしれませんね。さらに設定として、放射性物質が崩壊したら毒が出て猫は死んでしまうということも覚えておいてください。この放射性物質が崩壊するかどうかは、確率的な問題です。
猫は死んでいる?生きている?それとも両方?
この残酷な設定の中で、箱の中にいる猫は「生きている状態」と「死んでいる状態」が同時に重なって存在していると表現されます。これが「量子重ね合わせ」の概念でもありますね。つまり箱を開ける前は、箱の中で放射線物質が崩壊しているのかどうか、誰にも分からないのです。
そして、箱を開けて人が確認することで、猫が死んでいるのか生きているのか「確定」します。
つまりシュレディンガーの猫とは?
上記の猫の状態を読んで「シュレディンガーの猫」という説は何を言いたかったのでしょうか。つまり、量子重ね合わせのようにミクロな量子世界では一般的に使われる「まったく違う状態(猫で言う生と死)が重なること」は、現実の世界では起こらないことだと唱えたものなのです。猫が死んでいて、また生きている状態というのは、現実世界には存在しないものですよね。量子重ね合わせの概念が、猫のような物体においては再現できないということを主張するための、たとえ話なのです。
まとめ
量子重ね合わせをgoogleで知った人も、まだ知らなかった人もいると思います。専門的な領域なので、小難しく聞こえたかもしれませんが、身近なものや動物に例えることで少し噛み砕けたのではないでしょうか。私たちが使うコンピューターの世界では普遍的に起こっている、量子重ね合わせ。実際の世界で2つの状態が同時に存在するというのは起こらないとされていますが、考え方によっては似た状態を再現できることも分かりましたね。世界量子デーに、また量子重ね合わせのgoogleロゴが見られたら良いですね!









